@phdthesis{oai:tsukuba.repo.nii.ac.jp:00008301, author = {鎌田, 博 and Kamada, Hiroshi}, month = {}, note = {本論文は,器官分化の生理化学的研究に好個の材料となり得るトレニアとニンジンを用い,前者における不定芽と不定根の分化(第1部),後者における不定胚分化(第2・3部)に対する植物ホルモンと窒素源化合物の効果を詳細に研究し,さらにアミノ酸による不定胚分化の促進時における細胞内アミノ酸およびタンパク質を分析して,促進効果の解析に歩を進めた(第4部)ものである。 第1部では,トレニアの茎の節間部切断片の培養に対して,天然および合成サイトカイニン,天然および合成オーキシンを単独あるいは組合わせて与え,不定芽および不定根の分化率と分化生長度を求めることにより,サイトカイニンが不定芽の,オーキシンが不定根の分化を規制し,かつ,オーキシンはサイトカイニンの作用を抑制する一方,不定芽の生長を促進するものであること,また,これらの器官分化は還元型窒素の供給なしに誘起されるが,不定芽分化はAsn,Ala,Gluによって,不定根分化はGlu,Asp,Ala,Gln,Proによって促進され,Leu,His,Met,Valはカルスの増殖と不定器官分化の双方を阻害することから,アミノ酸代謝の重要性と同時に今後の解析に対する重要な指針を提供している。 第2部では,ニンジン芽生えの下胚軸切断片の培養に対する天然および合成オーキシンの不定胚分化誘導活性,殊に種々のフェノキシ酢酸誘導体のそれについて詳細に研究し,また誘導カルスの懸濁培養を併用してオーキシンによる不定胚分化の誘導期と誘導物質除去後の分化期とを区別し,ジベレリン・アブシジン酸・抗ジベレリン剤・サイトカイニン等による不定胚分化阻害,抗オーキシン剤やセルロース合成阻害剤による分化促進等の事実を見出し,ニンジンの不定胚分化誘導物質としてのオーキシンの構造と活性は既知の伸長促進におけるものと異なること,また不定胚分化においては特定の内生ホルモン,おそらくはオーキシンのレベルや第2次細胞壁の代謝などが重要であることを明らかにしている。 第3・4部では,不定胚分化能をもつニンジンカルスの誘導期は硝酸態窒素のみで充足されるのに対し,分化期は還元型窒素,殊にAla,Gln,Glu,Asp,Asn等のアミノ酸の共存で顕著に促進され,His,Leu,Met等で逆に阻害されること,単独窒素源とした場合,Glnは低濃度でも促進,Ala,Gluは高濃度でのみ促進,Asn等は無効であり,また,β-アラニンは’酸化型窒素と共存しても阻害的であること等を明らかにし,さらに,添加したアミノ酸種と内生アミノ酸および生成タンパク質量と組成等を検討し,不定胚分化時に活溌なタンパク質合成はあるが,その組成は分化と無関係に一定であり,遊離アミノ酸プールも質的に変らないことを示している。これらの結果から,ニンジンの不定胚分化はオーキシンによって調節される誘導期と活発なアミノ酸代謝を伴うタンパク質合成が進行する分化期からなる過程であり,添加アミノ酸は後段の窒素代謝における回転窒素源として効を果すものと推定している。 The effects of several growth regulators and amino acids on in vitro organogenesis of Torenia fournieri Lind. were determined using internodal segments. Treatment with s,4-d resulted in nodular callus formation, while NAA and IAA induced roots constantly but much less frequently shoot buds. ..., 1978}, school = {筑波大学, University of Tsukuba}, title = {Effects exogenously applied growth-regulators and amino acids on the organogenesis in higher plant tissue cultures}, year = {1979} }