@misc{oai:tsukuba.repo.nii.ac.jp:00018282, author = {西村, 泰一 and NISHIMURA, Hirokazu}, month = {}, note = {Johann Carl Friedrich Gauss(1777-1855)は近代数学のほとんど全分野に影響を与えたドイツの数学者である。非常に保守的な人で、君主制を支持し、フランス革命には極めて否定的であったと伝えられている。二度結婚しているが(最初の妻とは死別)、二度目の結婚はあまりうまくいかなかったようである。かなり厳粛な感じの人で、打ち解けにくく、他の数学者と一緒になにかをしたという話は残っていない。 ☆☆☆ Marius Sophus Lie (1842-1899)はノルウェーの方で、言わずとしれたLie群論の創始者である。ハイキングが大好きで、一日に80キロを踏破できたそうである。屈強な方にもかかわらず、残念ながら56歳で悪性腫瘍のため、逝去されている。現在では代数学者と思われているが、本人は自分を幾何学者と思っていた。1869年に補助金を得て、15ヶ月間外遊しているが、その折にドイツのFelix Klein(1849-1925)と知り合い、終生親交を結んだようである。Kleinは7歳年下である。 ☆☆☆ Amalie Emmy Noether(1882-1935)はMax Noether(1844-1921)の娘で、ドイツの数学者である。父親のほうも著名な数学者で、代数幾何学や代数関数論に業績を残されている。Lasker-Noetherの定理は有名であるが、このEmanuel Lasker(1868-1941)はMax Noetherの弟子で、Chessのほうでも名の通った方である。ただし、このLasler-Noetherの定理のNoetherは娘のほうである。Emmyのほうは現代代数学のPioneersのひとりと言っていいと思われるが、物理学との関連でも、対称性と保存則が対応していることを証明している。Energy保存則は物理法則が時間に関して不変であることを意味し、運動量保存則は物理法則が場所に関して不変であることを意味するという、大学で多少とも物理学を齧った人ならば、誰でも知っている話であるが、彼女の名前はお茶の間では殆ど知られていない。本当に大変残念なことである。女性が数学をするということがなかなか難しい時代で、大学に職を得るのにも大変苦労されている。おまけに1930年代にはナチが躍進してくるので、ユダヤ人であった彼女はアメリカへの亡命を余儀なくされている。人間的にも立派な方だったが、あまり幸せな人生であったとは言えない。 ☆☆☆ 最後の一人のGeorg Friedrich Bernhard Riemann(1826-1866)は、Gaussのもとで博士号を取得している。Gaussというのは、なかなか人を褒めない人であるが、Riemannの大学教授資格講演の“幾何学の基礎にある仮説について”を非常に高く評価している。Riemann-Rochの定理は有名であるが、このGustav Roch(1839-1866)はRiemannの学生であった数学者で、夭逝されているが、Riemann面の研究ですぐれた結果を残している.  Riemann自身は39歳で他界しているし、このRochに至っては26歳で他界と、Riemannの周辺にはどうも悲劇の影が付きまとう。 ☆☆☆ さてこの4人の数学者が某日、宇宙の某所に集まった。最初は数学の話をしていたのであるが、ワインを飲みすぎたのだろう。いつの間にか狂宴となった次第である。楽しんで御覧いただきたい。, 2009年5月27日から6月8日まで国立新美術館に展示}, title = {An Extravaganza of Mathematicians}, year = {2009}, yomi = {ニシムラ, ヒロカズ} }